「節電しているつもりなのに、電気代がなかなか下がらない……」
子育て家庭では、エアコン・冷蔵庫・洗濯機・ドライヤーなど、毎日の生活に欠かせない家電がたくさんあります。
そのため、
- 照明をこまめに消す
- コンセントを抜く
- 暑くてもエアコンを我慢する
といった節電だけでは、大きく電気代を下げるのが難しいこともあります。
電気代をしっかり下げたいなら、「我慢する節電」よりも、契約・料金プラン・電気を多く使う家電から見直すのがポイントです。
この記事では、資源エネルギー庁などの情報をもとに、子育て家庭でも取り組みやすい電気代の節約方法を10個紹介します。
なお、「月3,000円」はすべての家庭で削減できる金額ではありません。
たとえば月15,000円の電気代を3,000円下げるなら、約20%の削減です。
これだけの金額を小さな節電だけで減らすのは簡単ではありません。
そのため、
①契約・料金プランを確認する
②エアコンなど使用量の大きい家電を見直す
③毎日の小さな省エネを積み重ねる
という順番で考えていきましょう。
2026年10月時点|電気料金を見るときの注意点
2026年は国による電気・ガス料金の負担軽減支援が行われています。
家庭などの低圧電気では、原則として2026年7〜9月使用分について、
| 使用月 | 値引き単価 |
|---|---|
| 2026年7月使用分 | 3.5円/kWh |
| 2026年8月使用分 | 4.5円/kWh |
| 2026年9月使用分 | 3.5円/kWh |
の値引きが実施されています。
そのため、2026年8〜10月ごろの請求額を見るときは、使用量だけでなく国の値引きが含まれているかも確認しておきましょう。
また、東京電力エナジーパートナーでは、託送料金の見直しに伴い2026年11月1日から低圧の電気料金を見直す予定です。
電気料金は制度や燃料価格、料金プランによって変わるため、金額だけを見るのではなく「何kWh使ったか」まで確認するのがおすすめです。
まず確認|電気代が高い原因は「使いすぎ」とは限らない
電気代が高くなったとき、最初に確認したいのが**使用電力量(kWh)**です。
請求額だけを見ると、
「今月は電気を使いすぎたのかな?」
と思ってしまいがちです。
しかし、実際の電気料金には、
- 基本料金
- 使用電力量に応じた料金
- 燃料費調整額
- 再生可能エネルギー発電促進賦課金
- 国による料金支援
などが関係します。
そのため、前年同月と比較するときは、
「去年はいくらだったか」だけでなく「去年と今年で何kWh使ったか」
まで確認してみましょう。
使用量があまり増えていないのに請求額だけ高くなっている場合は、節電だけではなく料金プランや単価の変化も確認する必要があります。
「なぜ電気代が高いのか」を先にチェックしたい場合は、こちらの記事も参考にしてください。
→ 電気代が高い家庭の特徴7つ|なぜか毎月高い…を見直すヒント
電気代を下げる節約術10選
① 契約アンペアが大きすぎないか確認する
アンペア制の料金プランでは、契約アンペアによって基本料金が変わる場合があります。
契約アンペアとは、簡単にいうと一度に使える電気の大きさです。
たとえば、
- エアコン
- 電子レンジ
- ドライヤー
- IHクッキングヒーター
- 電気ケトル
などを同時に使うと、多くの電気が必要になります。
一方で、実際の生活では40Aで十分なのに60Aを契約しているなど、現在の暮らしに対して契約容量が大きすぎる家庭もあるかもしれません。
契約アンペアを下げられれば、毎月の基本料金を減らせる可能性があります。
ただし、安くなるからといって無理に下げるのはおすすめしません。
子育て家庭では、朝や夕方に家電の使用が集中しやすいため、下げすぎるとブレーカーが落ちやすくなります。
まずは現在の契約アンペアを確認し、普段どの家電を同時に使っているかを考えてみましょう。
② 電力会社・料金プランを一度比較する
電気代を大きく見直したいなら、毎日の節電だけでなく料金プランそのものも確認しておきたいところです。
2016年4月から電力小売が全面自由化され、家庭でも電力会社や料金メニューを選べるようになりました。
ただし、
「新電力に変えれば必ず安くなる」わけではありません。
電気料金は、
- 住んでいる地域
- 毎月の使用量
- 電気を使う時間帯
- 契約容量
- 燃料価格
- 料金プランの仕組み
などによって変わります。
大切なのは、「有名だから」「安そうだから」で決めるのではなく、現在の検針票を使って実際に比較することです。
比較した結果、現在の電力会社が一番合っていれば、そのまま使い続けても問題ありません。
市場連動型プランにも注意
たとえばLooopでんきの「スマートタイムONE」は、市場価格に連動して電力量料金が変わる料金プランです。
市場価格が安い時間帯ではメリットが出る可能性がありますが、市場価格が高騰すると固定単価型のプランより高くなる可能性もあります。
安さだけではなく、
「どのような仕組みで料金が決まるのか」
まで確認してから選びましょう。
電気代が高いと感じたら、節電だけでなく 今の料金プランが家庭に合っているか比較してみる のもひとつの方法です。 比較した結果、今の契約が合っていれば無理に変更する必要はありません。
東京ガスの「東京地区等」に該当する地域では、 Looopでんきと都市ガスをセットで申し込めます。 対象地域かどうかは申込ページで確認してください。
Looopでんき+ガスを確認する →※Looopでんき+ガスは、東京ガスの「東京地区等」に位置づけられる区域が対象です。
※電力会社・料金プラン・キャンペーン・提供エリアなどは変更される場合があります。 お申し込み前にリンク先で最新の条件をご確認ください。
③ エアコンは「使わない」より室温を無理なく調整する
夏や冬は、冷暖房によって電気使用量が増えやすくなります。
資源エネルギー庁では、2.2kWのエアコンを1日9時間使用する条件で、次のような省エネ効果を試算しています。
| 見直し | 年間の節約目安 |
|---|---|
| 冷房設定を27℃から28℃へ | 約940円 |
| 暖房設定を21℃から20℃へ | 約1,650円 |
ただし、この金額は一定条件での試算です。
実際の節約額は、住宅の断熱性能、外気温、エアコンの機種、使用時間などによって変わります。
また、子どもや高齢者がいる家庭では、電気代より体調管理を優先することが大切です。
「暑いけれどエアコンを我慢する」のではなく、
快適に過ごせる範囲で室温を少し調整する
くらいに考えておきましょう。
(参考:資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約|空調」)
④ エアコンフィルターを月1〜2回掃除する
エアコンで比較的取り組みやすいのがフィルター掃除です。
資源エネルギー庁では、フィルターが目詰まりしているエアコンと清掃したエアコンを比較すると、
年間約31.95kWh、約990円の節約
になると試算しています。
掃除に大きなお金がかからないため、エアコンをよく使う家庭なら取り組みやすい方法です。
目安として月1〜2回程度、フィルターの汚れを確認してみましょう。
ただし、自分で分解してエアコン内部まで洗浄するのは故障につながる可能性があります。
フィルターより奥の汚れやカビが気になる場合は、自分で無理に分解せず、専門業者への依頼も検討してください。
エアコン掃除を自分でするか業者に頼むか迷っている場合はこちらで詳しくまとめています。
⑤ カーテン・扇風機・室外機も見直す
エアコンの節電というと、設定温度ばかり気にしがちです。
しかし、部屋そのものを暑くしにくく、寒くしにくくする工夫も大切です。
夏なら、
- レースカーテンやすだれで直射日光を遮る
- 外出中もカーテンを閉める
- 扇風機やサーキュレーターを併用する
といった方法があります。
冬は厚手で床まで届くカーテンを使うと、暖かい空気を逃がしにくくできます。
また、意外と見落としやすいのが室外機の周りです。
室外機の吹き出し口に物を置くと、冷暖房の効率が下がるため、物でふさいでいないか確認しておきましょう。
冬の暖房代をもう少し詳しく見直したい方はこちらも参考にしてください。
「エアコンはつけっぱなしの方が安い」とは限らない
よく聞くのが、
「エアコンは一度つけたら、ずっとつけっぱなしの方が安い」
という話です。
しかし、すべての家庭に当てはまるわけではありません。
住宅の断熱性能、外気温、エアコンの機種、外出時間などによって結果は変わります。
資源エネルギー庁では一定条件で、
- 冷房を1日1時間短縮 → 年間約580円
- 暖房を1日1時間短縮 → 年間約1,260円
の節約になると試算しています。
「こまめに消せば必ず安い」
「24時間つけっぱなしなら必ず安い」
と決めつけず、長時間外出するときなどは状況に合わせて使い分けましょう。
⑥ 冷蔵室に食品を詰め込みすぎない
冷蔵庫は24時間365日動いている家電です。
そのため、小さな改善でも年間で見ると節約につながります。
資源エネルギー庁では、冷蔵庫に食品を詰め込んだ状態と半分に減らした状態を比較すると、
年間約43.84kWh、約1,360円の節約
になると試算しています。
冷蔵室は冷気が循環できるように、
- 食べないものを入れっぱなしにしない
- 同じ調味料を何本も買わない
- 賞味期限を定期的に確認する
といった整理をしてみましょう。
食品ロスを減らすことにもつながります。
なお、冷凍庫は冷蔵室と性質が違うため、「冷蔵庫と同じように半分まで減らせばよい」という意味ではありません。
⑦ 冷蔵庫の設定を「強」のままにしない
冷蔵庫の設定温度も確認してみましょう。
資源エネルギー庁では、周囲温度22℃の条件で冷蔵庫の設定を「強」から「中」に変更すると、
年間約61.72kWh、約1,910円の節約
になると試算しています。
ただし、夏場や食品を多く入れているときなどは、十分に冷えているか確認してください。
電気代を節約するために食品を傷ませてしまっては意味がありません。
季節や庫内の状態に合わせて調整することが大切です。
⑧ 冷蔵庫のドアを開ける時間を短くする
冷蔵庫を開けたまま、
「牛乳どこだっけ?」
「昨日のおかずは?」
と探していることはありませんか?
資源エネルギー庁では、冷蔵庫のドアを開けている時間を20秒から10秒に短縮すると、
年間約6.10kWh、約190円の節約
になると試算しています。
金額としては大きくありません。
ただ、冷蔵庫の中を整理しておけば、
- ドアを開ける時間が短くなる
- 食品を探しやすくなる
- 賞味期限切れを見つけやすくなる
- 買いすぎを防ぎやすくなる
というメリットもあります。
電気代だけでなく、食費の節約にもつながりやすい方法です。
⑨ ドライヤー・乾燥機は「使う時間」を減らす
ドライヤーや衣類乾燥機などは、使用時間は短くても消費電力が大きい家電です。
ドライヤーなら、
タオルドライをしっかりしてから乾かす
だけでも使用時間を短くできます。
衣類乾燥機や浴室乾燥機も、
- ある程度部屋干ししてから仕上げに使う
- 洗濯物を詰め込みすぎない
- 天気の良い日は自然乾燥を使う
など、生活に無理のない範囲で使用時間を減らしてみましょう。
「ドライヤーを1分短くすると月○円」のような固定の金額は、家電の消費電力や家族人数によって大きく変わります。
金額を細かく計算するより、
消費電力の大きい家電を必要以上に長く使っていないか
を見る方が分かりやすいでしょう。
⑩ 古い家電は「省エネ性能」も含めて買い替えを考える
10年以上使っている家電がある場合は、買い替えによって電気使用量が減る可能性もあります。
資源エネルギー庁の省エネポータルサイトでは、現在の省エネ型製品について、
- 冷蔵庫:10年前と比べ約21〜30%省エネ
- エアコン:10年前と比べ約14%省エネ
という目安を紹介しています。
ただし、
「10年経ったら買い替えれば必ず得」という意味ではありません。
新品の購入費用がかかるためです。
まだ問題なく使える家電を、電気代だけを理由に急いで買い替える必要はありません。
買い替え時期が近づいてきたときに、
本体価格+年間消費電力量+今後使う年数
を合わせて比較するとよいでしょう。
家電を購入するときは「統一省エネラベル」も参考になります。
エアコンではAPF(通年エネルギー消費効率)が表示され、基本的には数値が大きいほど省エネ性能が高くなります。
待機電力のために毎日コンセントを抜く必要はある?
「使っていない家電は全部コンセントを抜く」
という節電方法もあります。
不要な待機電力を減らすこと自体は悪くありません。
ただし、最近の家電では待機電力がかなり小さくなっているものもあります。
資源エネルギー庁によると、最近のテレビでは待機時消費電力が0.1W以下の機種も増えています。
そのため、
家中を回って毎日コンセントを抜くことより、エアコン・冷蔵庫・乾燥機など使用電力量の大きい家電を優先する
方が効率的です。
また、
- 冷蔵庫
- Wi-Fiルーター
- 録画機器
- タイマー機能を使う家電
など、常時通電を前提に使う機器まで無理に抜く必要はありません。
月3,000円下げたいなら「小さな節電」だけに頼らない
ここまで紹介した省エネ方法を見ると、1つひとつの節約額はそれほど大きくないものもあります。
たとえば、
- エアコンフィルター掃除:約990円/年
- 冷蔵庫の詰め込み改善:約1,360円/年
- 冷蔵庫の設定「強→中」:約1,910円/年
- 冷蔵庫の開放時間短縮:約190円/年
などです。
もちろん、どれも無駄ではありません。
ただし、これらはそれぞれ一定条件で計算された試算なので、単純に全部足せばその金額が必ず節約できるわけでもありません。
月3,000円を本気で目指すなら、
1. 今月の使用電力量を確認する
↓
2. 契約アンペア・料金プランを確認する
↓
3. エアコン・冷蔵庫・乾燥機など大きく使う家電を見直す
↓
4. 小さな省エネを積み重ねる
という順番がおすすめです。
月15,000円から月12,000円に下げるには20%の削減が必要です。
小さな節電だけを10個頑張るより、大きな部分から順番に見直した方が負担も少なくなります。
子育て家庭で「やらなくていい節約」
電気代を下げたいからといって、家族の快適さや健康まで犠牲にする必要はありません。
特に、
- 暑いのにエアコンを我慢する
- 寒いのに暖房を切る
- 家中のコンセントを毎日抜いて回る
- 家事が大変になるほど便利家電を使わない
といった節約は、子育て家庭には負担が大きくなりがちです。
節約は1週間だけ頑張るものではありません。
大切なのは、
「頑張り続けないと節約できない状態」から「一度整えれば自然に支出が減る状態」に変えることです。
まずは電気料金の明細を見てみよう
何から始めればよいか迷ったら、まず電気料金の明細を開いてください。
確認するのはこの3つです。
- 今月の使用電力量(kWh)
- 契約している料金プラン
- 契約アンペア・契約容量
次に前年同月の使用量と比較します。
使用量自体が増えているなら、エアコンや家電の使い方を見直します。
使用量があまり変わっていないのに料金が上がっているなら、単価や料金プランも確認してみましょう。
「節電しているのに高い」という家庭ほど、使い方だけではなく契約まで見ることが大切です。
まとめ|電気代は「我慢」より大きなところから見直そう
電気代を月3,000円下げられるかどうかは、家庭によって異なります。
住宅の性能、家族人数、現在の契約、電気使用量、家電の種類などによって節約できる金額は変わるからです。
しかし、電気代を見直す順番はシンプルです。
① 使用電力量を確認する
② 契約アンペアを確認する
③ 電力会社・料金プランを比較する
④ エアコンなど消費電力の大きい家電を見直す
⑤ 冷蔵庫など毎日使う家電を整える
まずはここからで十分です。
仮に月3,000円まで届かなくても、月1,000円下がれば年間12,000円。
月2,000円なら年間24,000円です。
しかも、料金プランや家電の使い方を一度整えれば、毎月「節約しなきゃ」と頑張り続けなくても効果が続きやすくなります。
電気代だけでなく、スマホ・インターネット・保険などもまとめて見直したい方はこちらの記事も参考にしてください。
→ 固定費は20分で整う!忙しい人でもできる固定費見直しの時短ガイド
家族の快適さは守りながら、できるところから少しずつ家計を整えていきましょう。
参考情報
本記事では、以下の公的機関・公式サイトの情報を参考にしています。
- 経済産業省・資源エネルギー庁「省エネポータルサイト」
- 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約|空調」
- 資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約|キッチン」
- 資源エネルギー庁「機器の買換で省エネ節約」
- 資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」
- 資源エネルギー庁「電力会社の切り替え方法」
- 東京電力エナジーパートナー「電気料金プラン・料金単価表」
- Looopでんき「スマートタイムONE」
掲載している節約額は一定条件での試算であり、実際の電気料金や削減額を保証するものではありません。
電気料金、料金プラン、国の支援制度などは変更される場合があります。契約変更をする際は、各社公式サイトで最新情報をご確認ください。