※この記事は2026年7月13日時点で確認できる、こども家庭庁などの公的情報をもとに作成しています。対象条件や申請方法、自治体独自の支援制度などは地域や利用施設によって異なる場合があります。最新情報は、お住まいの市区町村や利用施設でご確認ください。
「幼児教育・保育の無償化って、結局どこまで無料なの?」
「3歳になったら、すぐ保育料が0円になる?」
「給食費や預かり保育も全部無料?」
「わが家の場合、年間いくらくらい家計がラクになるの?」
子育て中のパパママにとって、保育料は毎月の家計に大きく関わる支出です。
たとえば、毎月2万円の利用料が無償化の対象になれば、単純計算では年間24万円。
毎月3万円なら、年間36万円です。
家計にとってはかなり大きな金額ですよね。
ただし、幼児教育・保育の無償化は、
「3歳になれば、保育にかかるお金が全部0円になる制度」
ではありません。
子どもの年齢や施設の種類によって対象範囲が異なり、給食費・通園送迎費・行事費などは原則として無償化の対象外です。また、幼稚園の預かり保育や認可外保育施設では、市区町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要がある場合があります。
この記事では、
- 何歳から無償化される?
- 保育園・幼稚園・認定こども園で違いはある?
- 結局、年間いくらくらい家計がラクになる?
- 給食費は無料?
- 預かり保育はいくらまで対象?
- 認可外保育施設も無償化される?
といった疑問を、働くパパママ向けにやさしく解説します。
子育て家庭が受け取れる代表的な制度もあわせて確認したい方はこちらです。
幼児教育・保育の無償化とは?

幼児教育・保育の無償化は、2019年10月から始まった制度です。
主な対象となるのは、
- 幼稚園
- 保育所
- 認定こども園
- 地域型保育
- 一定の企業主導型保育事業
- 一定の認可外保育施設
- 幼稚園の預かり保育
などです。
基本的には、幼稚園・保育所・認定こども園などを利用する3〜5歳児クラスの利用料が無償化の対象です。
一方、0〜2歳児クラスについては、原則として住民税非課税世帯が無償化の対象になります。
ただし、すべての施設で同じ金額まで無料になるわけではありません。
施設の種類によって、
- 利用料が原則無料
- 月額上限あり
- 保育の必要性の認定が必要
など、条件が異なります。
幼児教育・保育の無償化|対象と上限額を一覧で確認
まずは、全体像を簡単に見てみましょう。
| 利用する施設・サービス | 主な無償化の内容 |
|---|---|
| 保育所・認定こども園など | 3〜5歳児クラスの利用料が 原則無料 |
| 0〜2歳児クラス | 住民税非課税世帯は利用料が 原則無料 |
| 子ども・子育て支援制度の対象外の幼稚園 | 月額2万5,700円まで |
| 幼稚園の預かり保育 | 条件を満たせば 最大月額1万1,300円まで |
| 認可外保育施設など | 3〜5歳児クラスは 月額3万7,000円まで |
| 認可外保育施設などの0〜2歳児クラス | 住民税非課税世帯は 月額4万2,000円まで |
施設の種類や認定状況、自治体によって対象条件が異なる場合があります。 最新情報は、お住まいの市区町村や利用施設でご確認ください。
幼稚園の預かり保育や認可外保育施設などについては、原則として市区町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。
何歳から無償化される?3歳の誕生日からとは限らない
ここは、特に間違えやすいポイントです。
「3歳になったら、その日から保育園が無料になる」
と思っている方もいるかもしれません。
しかし、施設によって対象になるタイミングが異なります。
保育所・認定こども園などの場合
原則として、満3歳になったあとの最初の4月1日から小学校入学前までが3〜5歳児クラスとして無償化の対象になります。
たとえば、6月に3歳の誕生日を迎えても、保育所では原則としてその翌日からすぐ無料になるわけではありません。
次の4月から3歳児クラスとなり、無償化の対象になります。
幼稚園の場合
幼稚園については、入園できる時期に合わせて満3歳から無償化の対象となります。
つまり、
「3歳になったらいつから無料?」
という疑問に対しては、保育所と幼稚園で答えが違います。
3〜5歳は年収に関係なく無料になる?
幼稚園・保育所・認定こども園などを利用する3〜5歳児クラスについては、原則として世帯年収にかかわらず利用料が無償化の対象になります。
そのため、
「年収300万円台なら年間○万円お得」
「年収500万円台が一番得する」
「年収1,000万円以上ならあまりメリットがない」
と、年収だけで負担軽減額を決めることはできません。
実際に家計負担がどれくらい減るかは、
- 無償化前に払っていた利用料
- 子どもの年齢
- 通っている施設
- 預かり保育の利用状況
- 給食費などの実費負担
- 自治体独自の支援
などによって変わります。
一方、0〜2歳児クラスでは、原則として住民税非課税世帯が無償化の対象となるため、世帯の課税状況が重要です。
税金・扶養・社会保険の違いをまとめて確認したい方はこちらも参考にしてください。
施設によってどう違う?無償化の対象を種類別に解説
ここからは、施設ごとの違いを見ていきましょう。
保育所・認定こども園など
保育所や認定こども園などを利用する3〜5歳児クラスは、原則として利用料が無償化の対象です。
0〜2歳児クラスについては、原則として住民税非課税世帯が対象になります。
ただし、
- 給食費
- 通園送迎費
- 行事費
- その他の実費
などは、無償化の対象外となる場合があります。
幼稚園
幼稚園も無償化の対象です。
子ども・子育て支援制度の対象外となる幼稚園では、月額2万5,700円までが無償化の対象になります。
たとえば、月額利用料が3万円なら、
- 2万5,700円まで無償化
- 超えた4,300円は自己負担
というイメージです。
幼稚園の預かり保育
幼稚園の預かり保育も、一定の条件を満たせば無償化の対象になります。
ただし、誰でも自動的に無料になるわけではありません。
原則として、市区町村から**「保育の必要性の認定」**を受ける必要があります。
対象額は、
預かり保育の利用日数×450円
と、
実際に支払った預かり保育料
を比較して、小さい方の金額です。
上限は、最大月額1万1,300円です。
たとえば、月20日利用した場合は、
450円×20日=9,000円
となるため、この場合は原則として9,000円が上限になります。
つまり、
毎月必ず1万1,300円が補助されるわけではありません。
利用日数と実際の利用料によって対象額が変わります。
働き方や扶養との関係も確認しておきたい方はこちらです。
→ 扶養を外れたほうが得?103万・130万・160万円の壁
認可外保育施設など
一定の条件を満たす認可外保育施設なども、無償化の対象になります。
対象となる金額は、
3〜5歳児クラス:月額3万7,000円まで
0〜2歳児クラスの住民税非課税世帯:月額4万2,000円まで
です。
ただし、原則として、
- 市区町村から「保育の必要性の認定」を受ける
- 就労など一定の要件を満たす
- 保育所や認定こども園などを利用できていない
- 対象となる施設が必要な届出を行い、国の基準を満たしている
などの条件があります。
「認可外保育施設ならどこでも月3万7,000円まで無料」
というわけではないため、事前確認が必要です。
結局いくらお得?年収ではなく今の利用料から考えよう
「じゃあ、わが家はいくら家計がラクになるの?」
という疑問には、年収ではなく、現在払っている利用料から考えるのが分かりやすいです。
たとえば、それまでの利用料が全額無償化の対象になると仮定すると、次のようになります。
| 無償化前の月額利用料 | 年間の負担軽減イメージ |
|---|---|
| 月1万円 | 年間約12万円 |
| 月1万5,000円 | 年間約18万円 |
| 月2万円 | 年間約24万円 |
| 月2万5,000円 | 年間約30万円 |
| 月3万円 | 年間約36万円 |
※単純に月額利用料×12か月で計算した例です。実際の負担軽減額は、対象期間、施設、無償化の上限、給食費などの実費負担、自治体独自制度などによって異なります。
たとえば、これまで毎月2万円の利用料を払っていて、その全額が無償化の対象になった場合、
2万円×12か月=年間24万円
の利用料負担が軽くなる計算です。
ただし、
「保育料が無料=園に払うお金が完全に0円」ではありません。
次に、その理由を見ていきましょう。
無償化でも無料にならない費用がある

幼児教育・保育の無償化は、すべての費用が0円になる制度ではありません。
原則として、
- 給食費などの食材料費
- 通園送迎費
- 行事費
などは無償化の対象外です。
また、幼稚園や認可外保育施設などで無償化の上限額を超えた場合は、超過分が自己負担になることがあります。
給食費には一部免除もある
食材料費は原則として無償化の対象外ですが、副食費については、
- 年収360万円未満相当の世帯
- 第3子以降の子ども
などが免除の対象になる場合があります。
ただし、判定方法や兄弟姉妹の数え方、手続き方法などは利用施設や市区町村によって確認が必要です。
家庭別に見るとどれくらい負担が減る?
年収別ではなく、実際の利用状況別に考えてみましょう。
保育所で月2万円払っていた家庭
それまでの利用料が月2万円で、年間を通じて全額が無償化の対象になったと仮定すると、
年間約24万円
の利用料負担が軽くなる計算です。
ただし、給食費や行事費などは別途必要になる場合があります。
幼稚園で月2万5,000円払っていた家庭
対象となる利用料が全額無償化される場合、
年間約30万円
の負担軽減になります。
預かり保育を利用する場合は、保育の必要性の認定などを満たせば、別途無償化の対象になる可能性があります。
幼稚園と預かり保育を利用する共働き家庭
幼稚園の利用料に加え、保育の必要性の認定を受けている場合は、預かり保育も最大月額1万1,300円まで無償化の対象になる可能性があります。
ただし、実際の対象額は、
利用日数×450円
と実際の利用料を比較して決まります。
認可外保育施設を利用している家庭
保育の必要性の認定などの条件を満たしている場合、3〜5歳児クラスは月額3万7,000円まで無償化の対象になります。
仮に月3万7,000円の利用料が12か月すべて対象になれば、単純計算では年間44万4,000円相当です。
ただし、実際の負担軽減額は利用料や対象期間、認定状況などによって異なります。
幼児教育・保育の無償化で注意したい5つのポイント
ここまでの内容を、特に間違えやすいポイントに絞って整理します。
1.3歳の誕生日からすぐ無料になるとは限らない
保育所などでは、原則として満3歳になったあとの最初の4月1日から3〜5歳児クラスとして無償化の対象になります。
幼稚園は、満3歳から対象になります。
2.給食費などは原則として自己負担
食材料費、通園送迎費、行事費などは、原則として無償化の対象外です。
3.預かり保育には認定が必要
幼稚園の預かり保育で無償化を受けるには、原則として「保育の必要性の認定」が必要です。
4.認可外保育施設には条件がある
すべての認可外保育施設が自動的に対象になるわけではありません。
家庭側の認定や施設側の届出・基準など、複数の条件があります。
5.自治体独自の支援がある場合もある
国の無償化とは別に、自治体独自の支援制度が設けられている場合があります。
最終的な対象条件や申請方法については、お住まいの市区町村や利用施設で確認しましょう。こども家庭庁も、詳細については居住する市区町村への確認を案内しています。
無償化で浮いたお金はどう使う?
もし毎月2万円の利用料負担が減れば、年間では24万円。
毎月3万円なら年間36万円です。
もちろん、全部を貯金する必要はありません。
たとえば、
- 小学校の入学準備に備える
- 子どもの習い事費用にする
- 家計の予備費を増やす
- 家族で楽しむお金にする
- 将来の教育費として少しずつ残す
という使い方も考えられます。
子どもが成長すると、保育料がなくなっても、入学準備、学用品、習い事など、別の支出が増えていきます。
小学生になるとどんなお金がかかるのか知りたい方はこちらです。
→ 小学生の子どもにかかるお金はいくら?家計が苦しい時の考え方
習い事代が負担になってきたときの考え方はこちらでまとめています。
よくある質問
3〜5歳なら、どの家庭でも保育料は無料ですか?
幼稚園・保育所・認定こども園などを利用する3〜5歳児クラスは、原則として利用料が無償化の対象です。
ただし、施設によって上限額がある場合や、給食費・送迎費・行事費などが自己負担になる場合があります。
3歳の誕生日を迎えたら、その日から保育園が無料になりますか?
保育所などでは、原則として満3歳になったあとの最初の4月1日から無償化の対象です。
幼稚園は満3歳から対象になります。
給食費も無料になりますか?
原則として、食材料費は無償化の対象外です。
ただし、一定の低所得世帯や第3子以降の子どもについて、副食費が免除される場合があります。
幼稚園の預かり保育は全部無料ですか?
必ず全額無料になるわけではありません。
保育の必要性の認定を受けた場合、利用日数×450円と実際に支払った預かり保育料を比較した小さい方の金額について、最大月額1万1,300円まで無償化の対象です。
認可外保育施設も対象ですか?
一定の条件を満たした認可外保育施設などは対象になります。
3〜5歳児クラスは月額3万7,000円まで、0〜2歳児クラスの住民税非課税世帯は月額4万2,000円までが無償化の対象です。
まとめ|「年収別」より、わが家の条件を確認するのが大切
幼児教育・保育の無償化は、子育て家庭の負担を軽くする大切な制度です。
基本をまとめると、
3〜5歳児クラスは、幼稚園・保育所・認定こども園などの利用料が原則無償化
0〜2歳児クラスは、原則として住民税非課税世帯が対象
幼稚園の預かり保育は、条件を満たせば最大月額1万1,300円まで
認可外保育施設などは、3〜5歳児クラスで月額3万7,000円まで
という仕組みです。
ただし、
- 給食費
- 通園送迎費
- 行事費
- 上限を超えた利用料
などは自己負担になる場合があります。
そして、一番大切なのは、
「年収○万円なら年間○万円お得」と単純には決められないこと。
実際に家計がどれくらいラクになるかは、それまで払っていた利用料、子どもの年齢、施設の種類、預かり保育などの利用状況によって変わります。
まずは、
今払っている利用料はいくら?
そのうち無償化の対象になるのはいくら?
給食費や行事費はいくら残る?
この3つを確認してみましょう。
制度を正しく知っておけば、
「全部無料だと思っていたのに違った」
「認定が必要だと知らなかった」
といった見落としを減らせます。
使える制度を上手に活用しながら、家計にも家族との時間にも、少しずつ余裕を作っていきましょう。
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参考資料
本記事は、こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化」「幼児教育・保育の無償化概要」「幼児教育・保育の無償化についてのFAQ」などの公的情報をもとに作成しています。