パパママが必ず知っておきたい「制度」と「考え方」
―― 無理をしない家の選び方という選択
「家を買うなら、なるべくいい家を」
そう思っていた
家を買うと決めたとき、
私も最初は注文住宅を考えていました。
間取りを考えて、
キッチンの位置を決めて、
「ここで子どもが走り回るんだろうな」と想像して。
何度も打ち合わせを重ねました。
でも、その一方で
心のどこかに、ずっと引っかかっていた不安がありました。
- この返済、本当に大丈夫だろうか
- 教育費が増えても続けられる?
- もし働き方が変わったら?
「返済比率は大丈夫です」の言葉が
なぜか安心できなかった
住宅ローンの話になると、
よく出てくるのが返済比率です。
年収に対して◯%以内だから大丈夫ですよ
数字上は、確かに問題なかった。
でも、
その数字には“生活”が入っていなかった。
- 習い事が増えたら?
- 体調を崩して働けなくなったら?
- 物価が上がったら?
「払える」と「余裕がある」は、
まったく別の話だと感じました。
最終的に、注文住宅をやめた理由
何度も悩んだ末、
私たちは注文住宅をやめて、新築の建売住宅を選びました。
正直、
最初は少しだけ迷いもありました。
- もっと理想を詰め込めたかもしれない
- せっかくの一生の買い物なのに、妥協?
でも結果として――
住宅ローンの金額を
かなり抑えることができました
- 月々の返済に余裕がある
- 教育費や貯金を削らずに済む
- 「今月どうしよう」と思わない
そして何より、
後悔していません。
家は「夢」でもあるけれど
「生活の土台」でもある
住宅ローンは、
夢を叶えるためのものでもあります。
でも同時に、
35年という長い生活を縛る制度でもあります。
だからこそ大切なのは、
どんな家に住みたいか
よりも
どんな生活を続けたいか
を先に考えることだと、
今ははっきり言えます。
パパママが住宅ローンで
知らないと後悔しやすい「制度」
ここからは、
感情論だけでなく
制度として必ず知っておきたいポイントを整理します。
① 住宅ローン控除は「永遠」ではない
住宅ローン控除は心強い制度ですが、
- 期間は決まっている
- 制度内容は変わる
- 控除が終わった後の返済は残る
「控除があるから大丈夫」と
返済額を上げすぎるのは危険です。
② 団信は「死亡時」だけではない
団体信用生命保険(団信)は、
- 死亡時
- 高度障害
が基本ですが、
- 就業不能
- がん特約
などは別途オプションです。
「もし働けなくなったらどうなるか」
ここを一度、想像しておくことが大切です。
③ 育休・休職中も
ローンは待ってくれない
意外と見落とされがちですが、
- 育休中
- 病気での休職中
でも、
住宅ローンの返済は止まりません。
収入が下がる時期を
制度上どう乗り切るかは
事前に知っておく必要があります。
④ 変動金利は「今が安い」だけ
変動金利は魅力的ですが、
- 将来も安い保証はない
- 金利が上がると返済額も増える
「今払える」ではなく
「上がっても耐えられるか」
で考える視点が必要です。
⑤ 教育費ピークと
ローン後半は重なりやすい
子どもが中学・高校・大学に進む頃、
- 教育費はピーク
- 住宅ローンもまだ残っている
この重なりをどう考えるかで、
家計の安心感は大きく変わります。
「無理しない選択」は
逃げではなく、戦略
注文住宅をやめたとき、
「もったいないかな」と思った気持ちもありました。
でも今は、こう思っています。
生活を守るために
あえて背伸びしない選択をした
これは妥協ではなく、
戦略でした。
家計に余白があるという安心
- 子どものやりたいことを
「いいよ」と言える - 将来の不安で眠れない夜が減る
- 家のことで夫婦が揉めにくい
家そのものより、
その後の生活のほうが、ずっと大切でした。
住宅ローンは
「決める前」が一番大事
住宅ローンは、
- 決めたあとに後戻りしにくい
- でも決める前なら、選択肢がある
この記事が、
誰かの「立ち止まるきっかけ」になれば嬉しいです。
迷っているなら
整理するだけでもいい
家を買うかどうか、
どのローンにするか。
無理に決めなくていい。
- 今の家計
- 将来の不安
- 優先したい生活
これを整理するだけで、
見えてくる答えもあります。
最後に
家を買うことが正解か、
買わないことが正解か。
その答えは、
家庭ごとに違います。
でもひとつだけ、
はっきり言えることがあります。
「払える」より
「安心して暮らせる」を選んでいい
それは、
パパママとして
とても自然で、強い選択です。